とてもシンプル
KOF14のゲージに関する法則、計算式についてです。
このゲームでは防御側が多く溜まる、というように大雑把にしか知らなかったため具体的に解析してみました。
知っておいて損はないのでさっそくご紹介
まず前提として
・キャラによる法則の違いはない
・ガクラゲージや残り体力、順番は影響しない
・全て補正無しのヒット時のダメージを基準に計算する
・複数ヒットする技も全て1ヒット毎に補正無しのダメージで計算する
・ゲージの単位は%、100%で一本
また、何度も文中にでてくるため煩わしくならないように
・攻撃側のゲージ回収率をX
・防御側へのゲージ献上率をY
・補正無しのダメージをBD(Basic Damage)
と置く。計算式は以下の通り。
ー | 通常技ヒット | 通常技ガード | 必殺技ヒット | 必殺技ガード |
---|---|---|---|---|
X | BD/10 | BD×0.5/10 | BD/10+発生保障 | BD×0.5/10+発生保障 |
Y | BD×1.2/10 | BD×0.7/10 | BD×1.2/10 | BD×1.2/10 |
※いずれも小数点第二位以下切り捨て
必殺技の発生保障増加量は技毎に異なる。大体の必殺技は5%、昇竜系は9%、追加派生技は0%、飛び道具も0%。(例外は下記にて後述)
EX必殺技、超必殺技はX = 0%。自キャラ発動状態はX = 0% 相手発動状態はY = 0%
直前ガードはXに変化なし、Yに一律+1%
京の技を例に挙げると
近A BD 25 ヒット X 2.5% Y 3.0% ガード X 1.2% Y 1.7%
遠D BD 90 ヒット X 9.0% Y 10.8% ガード X 4.5% Y 6.3%
荒咬み BD 40 ヒット X 9.0% Y 4.8% ガード X 7.0% Y 4.8%
※荒咬みの発生保障は5.0%
実際の検証例
京のタメなし百八拾弐式のダメージは 80+106
X = 0%
Y = (80+106)×1.2/10 = 22.32 → 22.3%
4回当てると Y = 89.2%
その後遠Dをヒットさせるとジャスト100%
補足として、最大タメダメージは 80+170 Y = 30%。ダメージに比例してキッチリ上昇していることがわかる。
が、以下のようなパターンもある。
カウンターヒット
お互いゲージ上昇量に変化なし。やはり補正なしのダメージを基準にしている。
ハイデルンのストームブリンガー
ダメージは 20+7×11+3 = 100 X = 10% 表記ダメージと差がないことから全弾固定ダメージ(補正なし)と考える。
一見Y = 12%だが、正しく計算式に当て嵌めると
2.4+0.8×11+0.3 = 11.5% となる。
小数点第二位以下は1ヒット毎に切り捨てるため、1の位が5以外のダメージは食らう側が若干損をする。
またムーンスラッシャー空振り後はストームブリンガーのダメージが上がるが、お互いゲージ上昇量に変化はない。同じく補正なしのダメージを基準にしている。
EXストームブリンガー
相手のゲージを減少させる技。
検証方法は省くがゲージ減少率は34%で、ヒット時に3.6%献上しているので
トータル Y = -30.4%
アリスのフルセットアリス
ガード時に3の削りダメージがあるが、初弾ヒット時のダメージが0に設定されているためゲージは増えない仕様になっている。
これも法則に従った結果と言える。
仕様?バグ?
1、京のEX琴月 陽はダメージがあるにも関わらずY = 0%となっている。このゲームで唯一である。京のフレームやデータのほとんどは13のモノをベースにしている、という噂を聞いたことがあるのでその名残かもしれない。
恐らくバグだと思われるが自分の知る限り14体験版からずっとこのままなので仕様の可能性もある。
2、アントノフのホエールストリーム、バーチカルマッチョ、ベーリングウェーブはガード時、1ヒットあたり一律Y = 1.2%(EXも同様、ヒット時は通常の計算通り)。
極端な例として、EXザパーンを83回ガードさせても相手は1ゲージ貯まらない。これにより生発動からの固めを後押ししている。
3、一部の必殺技は発生保障による回収量が若干特殊。
一例
ミアン 美宴弓・追加 3%
マチュア デスロウ全て 3%(計9%)
キム 飛翔脚 1%
ガンイル バクステ半月斬 2.5% (ジャンプ半月斬は5%)
チョイ 飛翔空裂斬 1% 追加 4% (刺突分岐は0%)
ユリ 百烈びんた 3%
山崎 蛇騙し 1% (蛇使いは5%) 爆弾パチキ 3%
(恐らく全キャラ)1Fコマ投げは成立時のみ発生保障0%になる
4、攻撃の最中にMAX MODEが切れた場合その時点からゲージが貯まるが、一部の必殺技は食らっている側のMAX MODEが途中で切れない仕様になっている。
主にヒット間隔が短い技が当てはまるが詳しい条件は不明。また、途中でガーキャンができない連続ヒット技はガード時でもMAX MODEが終わらない。
一例
京 EX大蛇薙
ジョー スクリューアッパー スクリュープレミアム
ククリ 熱砂極突破 熱砂極風陣
バース EXストレイスカフォールド
マキシマ マキシマレーザー
庵 八醞
シルヴィ ポーラじっけん メチャハヤリブート
チン 轟欄炎炮
ハイデルン ハイデルンスラッシュ(ヒット中の追撃含む)
ナジュド 偽りのファディーラ
全ての技を検証したわけではありませんが法則と特筆一例は以上です。
他にも法則に当てはまらない技はあるので、自分の持ちキャラで気になった部分はこれを参考に調べてみてください。
ざっくりまとめると
・防御側は常に約20%増しのゲージが加算され、攻撃側はその差分を必殺技保障で補う形になる。故に空撃ちができないキャラは能動的に差を埋められない
・発動状態の固めを凌ぐだけでもゲージ状況は逆転する
・常にBDで計算される仕様上コンボの早い段階で補正がかかると食らう側はその分得をする
・超必殺は最低保証ダメージが高い分、献上率で見たときの割合は良い
・直ガちゃんと作らんかい
ただ、仮にライフ1000のキャラ2人が全て単発ダメージだけでストレートに負けた場合でも
Y = 1000×1.2/10×2+200 = 440%
4.4ゲージが大将に渡ることになり、ナチュラルにリベンジシステムが成り立っています。
この共通法則はキャラ差が生まれないと言えば聞こえは良いですが、1ゲージの期待値が高いKOF14でこれはさすがに雑かと。実際に試合を振り返るとトータルで10ゲージ以上使っていることも珍しくありません。
コストとリスク、リターンが合ってないことは誰しもが体感でわかっていたことなので今更な話ですが、14は極端に戦えないキャラはいないだけにゲージ関連はかなり惜しい部分だと思います。
これらを踏まえて15ではどう改善されていくのか非常に楽しみなところです。