でも迷うよね
1ゲージあたりのコスパが良い14では超必を躊躇する場面は多く、判断ミスを招きがちです。
少しでもミスを減らすには予備知識と事前の準備が必須。
今回は主にダメージに焦点を当てて、バイスの空対空で競り勝った際に、オーバーキルで追撃するか、解放コン用にゲージを温存するかのケースで考えてみます。
空対空はJCとして、それぞれのコンボパーツのダメージは以下の通りです。
・JC 70
・JC(空対空)→オーバーキル 236
・JC(空対空)→EXオーバーキル 354
・近D→6A→強メイヘム追加 262
・近D始動解放コン強メイヘム追加 432
・近D始動解放コンEXオーバーキル 519
・2B×2→弱メイヘム追加 171
・2B×2始動解放コン強メイヘム追加 368
・2B×2始動解放コンEXオーバーキル 455
空対空と地上コンボチャンスが一回ずつ訪れると仮定した場合
強攻撃始動で比べると
70+432 or 236+262 ダメージ差 4
差はほぼありません。
しかし小足始動の場合
70+368 or 236+171 ダメージ差 31
少し差が開きます。
ここで少しゲージ効率をおさらいします。
と言っても難しく考える必要はなく、ゲージ別コンボのダメージ差を使用本数で割ればいいだけです。
近D始動コンを例にすると ※ ()内は1ゲージあたりの追加ダメージ
0ゲージ 262
1ゲージ 432 (170/G)
2ゲージ 519 (128.5/G)
空対空オーバーキルなら
0ゲージ 70
1ゲージ 236 (166/G)
2ゲージ 354 (142/G)
2B×2始動
0ゲージ 171
1ゲージ 368 (197/G)
2ゲージ 455 (142/G)
ワンコンボで多くのゲージを払うほど&ヒット数が増えるほど割合は下がり、効率が悪くなるということになります。補正のルールがシンプル故の結果です。小足解放が最大効率を誇るのは基本コンボとの差によるものです。
記載していませんがスタン値はもっと大きな差が生まれているので、この時点で解放用にゲージを払った方がメリットが大きいことがわかります。
今回のルールとは外れますが仮にこのゲージを中段始動に回した場合
6A
0ゲージ 70
1ゲージ 380 (310/G)
2ゲージ 467 (198.5/G)
その他、暴れ潰し解放が通ったならば本来0だったダメージが丸々フルコンになります。
以上のことからダメージ、スタン値、選択肢の増加、どれを取ってもオーバーキルにゲージを回すメリットはありません。14におけるクイック解放のリターンが如何におかしいかがわかるかと思います。
しかし効率だけが全てではないのが人対戦です。
オーバーキルの利点は確実に追加ダメージを奪えること。
今回はわかりやすい比較のために空対空と地上でのコンボを1回ずつとしましたが、実際はどこでチャンスが来るかはキャラ相性、プレイヤーによって変わりますし、ダメージ効率、ゲージ効率が良いもの程警戒されやすくなるので、コマ投げやオーバーキルの期待値は高くなるとも考えられます。
その中でもEXオーバーキルは、さりげなくゲージ効率が良いので実戦での最大効率にもなり得ます。(起き攻めもついてきます)
また、Ver.3.1からはバイスの遠Dが弱体化し、EXディーサイドのダメージ補正が増えたことで相対的にオーバーキルの価値が上がったとポジティブに捉えることができます。
今まで地上で対処していた、もしくは対処しようとして手詰まりになっていた場面も空対空に切り替えることで幅は広がっていくはずです。
その結果、勝利に繋がったならばそれは自分の行動で試合の分岐を作ったことになります。
今回は数字上の例としてわかりやすいダメージ中心でしたが、状況を重視した考えた方も加えれば分岐は更に広がっていきます。
相手の技をガードした後の微有利状況(レオナの弱グラセ後など)やディーサイドヒット時にネガティブゲインを打つか否かの判断もそれにあたります。
一見効率の悪そうなゲージ運用でも自分の中で勝ち筋、プランが整っているならば全てを解放用に取っておく必要はありませんし、「勢いに乗りたいからゲージを使った」でも構いません。プレイヤーそれぞれのスタイルがあります。
精神的な影響はプレイヤーによりけりですが、突き詰めていけば人読みへと繋がることも、まずはその前の予備知識と統計的な傾向や経験ありきです。
セオリーはしっかり押さえた上で固執し過ぎず、数ある選択肢から選ぶ過程と積み重ねた成功体験が、効率や期待値の枠を超えた実戦値なのだと思います。
もちろん他のキャラでも考え方は流用できます。
試行錯誤を繰り返して自分なりの動かし方を模索することも格ゲーの楽しみ方の一つです。